診療看護師

当院の診療看護師を紹介します

あなたの所属と業務内容は?

看護部所属ですが、診療局である救急総合診療科に配属されています。
業務内容は、救急外来における看護業務のほかに、問診、身体診察や検査など一連の外来診療を医師と協働で行っています。必要に応じて特定行為を行い、効率的な診療を心がけています。また、当院における看護師特定行為研修責任者として看護師教育にも携わっています。※特定行為とは、厚生労働省が定めた行為であり、動脈血採血や人工呼吸器の操作設定、輸液管理などを含み、現在21区分38項目の行為が特定行為として定められています。


診療看護師とはどのような看護師ですか?

診療看護師(NP)は、「一般社団法人日本NP教育大学院協議会が認めるNP教育課程を修了し、本協議会が実施するNP資格認定試験に合格した者で、患者のQOL向上のために医師や多職種と連携・協働し、倫理的かつ科学的根拠に基づき一定レベルの診療を行うことができる看護師」と定義されています。
看護の視点をもちながら、診療と治療のプロセスを医師と協働することで、より質の高い医療の提供を目指しています。これまでの看護学の知識や技術に加えて、医学的知識をもつことで医師の思考過程を理解し、タイムリーに報告や相談を行い、効率的な診療につながります。また、臨床現場において看護師の教育にも携わることで、看護師全体のスキルアップに貢献すると考えています。
看護師が行う特定行為は、効率性だけでなく、医師は自身の診療に集中することができ、専門性を発揮できることにつながると考えています。このような医師業務のタスクシフトは、高齢化の進展やますます複雑化する疾病構造などの医療環境の変化に、安全に効率的に医療を提供するために必要であると考えています。


診療看護師を取得しようと思ったきっかけは?

診療看護師の取得は2018年4月です。
その前に、看護師としてのキャリアアップと質の高い看護を追求するため、8年前に認定看護師の資格を取得しました。しかし、臨床のなかでは疑問や戸惑いも多くあり、特に疾患に対する病態への理解が不足していると感じていました。
そのような時期に、海外のNurse Practitionerと呼ばれる、自律した診療行為を行う看護師の存在を知り、看護師としての可能性の広がりを感じました。患者や家族にとって一番身近な医療職である看護師が、タイムリーに医療的介入を行うことで、効果的かつ効率的に医療が提供でき、看護師の役割拡大が、医療の質の向上に貢献できると考え、診療看護師の資格取得を目指しました。


今、資格が”活かせている”と感じるのはどんな時?

救急外来では、毎日多くの患者様が様々な症状をかかえて受診されます。どんなに忙しい状況でも重症度を的確に評価し、適切な医療を提供する必要がありますが、限られた医師の人数では限界があります。
診療看護師が医師の業務の一部を担うことで、重症度の高い患者さんが専門性の高い医師から医療を受けることができると感じています。医師や現場の看護師スタッフから「診療看護師がいてくれて助かった」と言われた時はとてもうれしく思います。


在職中に取得するにあたって、受講中の生活はどうでしたか?

大学院在籍の2年間は休職させて頂きました。2時間かけて毎日通学し、実習や論文などに追われて、仕事との両立は厳しいです。


今後の展望は?

医療確保が困難なへき地医療や在宅医療に興味があります。自身の経験や知識が少しでも地域に貢献できるよう今後もがんばっていきたいと思います。


最後に看護学生の方にひと言

新型コロナウイルス感染が世界中で問題となっているこの状況下で、より看護師の重要性がクローズアップされるようになりました。看護師の役割は今後も拡大し、多くの可能性が広がっていくと思います。自身が思い描く”なりたい看護師”になれるようお互いがんばりましょう。

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